パワハラを受けたときの解決法
少しでもおかしいと感じたら対策を取りましょう!
パワーハラスメント(パワハラ)とは、職権や職場内での地位の上下関係を利用して、本来の業務の範疇を超えて、継続的に個人に対して嫌がらせ行為を行い人格や尊厳を侵害することです。
パワハラには、上司から部下に行われるものだけでなく、先輩・後輩、同僚間、正規雇用者から非正規雇用者、さらには部下から上司に対してさまざまな優位性を背景に行われるものも含みます。
ブラック企業では、パワハラ行為が横行しています。会社の上司からの意味不明な怒鳴り行為や職務上関係ないことへの命令など、上司という理由だけで無慈悲な嫌がらせを繰り返しする人までいます。
パワハラか職務上必要なことだからあなたに言っているのかを見極めることが、一番重要なことです。
パワハラと判断される基準として重要視されるものは、「特定の個人に対する人格否定」が含まれているかどうかです。そして、それに伴って「その人の労働環境が悪化したり、雇用に不安を与えている」かがパワハラの判断の肝となります。
ここで明確なパワハラ行為とは、どのようなものかをご紹介させていただきます。
参考:パワハラ上司の特徴と対策、パワハラされやすい部下にも特徴がある
職場内におけるパワハラ行為とは
明確なパワハラ行為
1. 個人の業務の妨害
業務上必要なものを処分されたり、度重なる提出期日の変更、仕事を一切与えない、職場内での無視、明らかに困難な仕事を毎日のように与えられる、時間内に終わらせることができないことに対して職場全体に聞こえるように暴言を吐かれる、過去のミスを繰り返し何度も指摘される、個室に隔離される、能力とかけ離れた程度の低い仕事を毎日のように命じられるなど。
2. 個人の人格を否定する言動
家庭環境などの個人のプライバシーに関して暴言を言われたり、人として言ってはいけないことを繰り返し言う行為(人として最悪の人間だ、デブ、アホ、馬鹿、仕事ができなさ過ぎる、いつでも辞めさせることができる、すぐにでも転職・再就職したほうがよい、給料泥棒と呼ばれるなど)、脅迫など。
3. 暴力、傷害行為
偶然を装った暴力・傷害行為、明らかなる暴力・傷害行為。
参考:知らないでは済まされない!職場におけるハラスメントの実態
微妙なパワハラ行為
1. 会社の方針に見せかけてわざと辛い業務に当たるよう仕組まれる。
2. 本人のいないところで悪口や冗談を言われる。
3. 明らかにあなたの責任ではないのに責任を転嫁させられる。
4. 口では都合の良いことばかり言っているのに、実際に与えられる業務は辛いものばかり。
5. あなたに対して都合の悪い噂やデマを社内に広める。
などの行為がパワハラであると世間で認知されています。
基本的に何度も繰り返される場合は、明らかなるパワハラ行為と認知されます。しかし、暴力、傷害行為など犯罪紛い、犯罪行為のものは1回限りでも明らかなパワハラ行為と判断されます。
万が一、あなたの会社がブラック企業でパワハラの中でも最も悪質な暴力、傷害行為を受けている場合は、警察や都道府県労働局、相談機関を利用してブラック企業の劣悪な職場環境に立ち向かおうへすぐに相談してください。
ブラック企業の中でこのような暴力、傷害行為を繰り返ししていた会社の中には、実際に暴力、傷害行為をしていた上司が傷害罪として逮捕されたり、名誉棄損罪や侮辱罪で逮捕されている事例もあります。
また、使用者である会社もこのような明らかなるパワハラ行為が社内で発生していることを、認知しているにも関わらず適切な措置を講じなければ、使用者は雇用契約に基づく安全配慮義務違反による債務不履行責任(民法415条)を負い損害を賠償する義務を負うことにもなります。
パワハラ上司に正義の鉄槌を食らわした社員もいるようです。
自分だけで抱え込んでいるのは、やはり損ですね。
パワハラは継続的に行われる
パワハラの多くは、数週間から数ヶ月、数年と延々と嫌がらせ行為を続けられます。多くの場合、毎日のようにパワハラ行為が行われ次第に言動が過激になっていくため、精神的に辛くなり、人によっては人生が辛くなる、生きるのが辛くなる、生きているのが辛くなる、気力がわかなくなるなどうつ病と思われる症状が出てしまう方もいます。
うつ病になると人生にとって、大きなマイナスとなってしまうため早め早めに精神内科や相談機関などへ早期に相談されることをおすすめします。
参考:うつ病になるまで我慢しないで!、うつ病になっても自殺だけはダメ!
うつ病の兆候を早く見極めよう、油断大敵!ストレスからくる病気
悪質なパワハラ行為による最悪な末路(事例紹介)
・警察内で上司によるパワハラ行為(職場内に聞こえわたるような大声による叱責を繰り返すなど)により自殺。
・東京証券取引所へ上場している会社において、上司による度重なるパワハラ行為により自殺。裁判所によりパワハラが原因による労働災害自事故と認定される。
・倉庫のような追い出し部屋に1人隔離させられ、仕事を与えられず1日中机の前に座りっぱなしの環境を与えられた。その後、精神的に病んでしまい重度のうつ病となり退職。
・ブラック企業の社内の社風を変えるため労働組合を作ろうとしたが、会社の妨害にあり断念。その後、明らかな無意味な転勤や異動を繰り返しされる。
・達成不可能な営業ノルマや困難な仕事を毎日のように押し付けられたため、うつ病となり退職。
・知的障害者へ通常の人と同じ業務を日常的に行わせる。暴言、暴力行為も繰り返す。
・体臭が気になると毎日のようにイジメのような仕打ち。悩んだ末に自殺。
・毎週のように部下の休日を狙って電話をかけ、平日の仕事の失敗を長時間に渡り責め立てた。その後、部下はうつ病となり長期間にわたり休職。
・兵庫県庁でも上司による度重なる暴言。わざと決済しないなどの業務妨害を日常的に行いその上司は停職処分になる。
・中央省庁のとある部署の上役。部下に寿司やうなぎ、料亭などを毎日のように奢らせる。正座を強要したり、説教したりとやりたい放題。パワハラ認定され停職6ヶ月。
・金融機関。上司からの執拗なパワハラ行為を受けうつ病を発症。労働基準監督署へ労災の審査請求を行いパワハラ認定された。
・警察幹部によるパワハラ。暴言を繰り返し、不必要な始末書も何度も書かせた。明らかなるパワハラ行為と判断され懲戒処分となる。
・ブラック飲食店において、店長が過度の勤務内容(1日の勤務時間12時間以上、休暇もほとんどなし)及び上司からの叱責や暴言、暴行を繰り返し受ける。このことが原因で自殺。遺族は裁判所に裁判を起こし、パワハラ認定される。ブラック飲食店に約5,800万円の支払いを命じた。
・群馬大学の医学部の教授(男性)が女性に対してパワハラ行為を行う。「結婚は三角、出産はバツ」などの暴言を複数人に継続的に言う。パワハラ認定され懲戒解雇処分となる。
・ブラック企業の中には、うつ病やその他の精神的病を克服してようやく職場復帰できるという状況になったにも関わらず職場復帰を認めなかったり、復帰したとたんに過重な労働をさせたりする悪質な会社もあり、「あいつは病気だから」「仕事をさせると病気になる」などの明らかに差別的な発言をするパワハラ上司も存在します。
そのようなブラック企業やパワハラ上司のターゲットになってしまうと、うつ病や自律神経失調などの病気が完治したにも関わらず再度再発してしまい、最終的には仕事を辞めてしまう方も存在します。
どれも上司と部下の関係が多く、原因としてコミュニケーション不足や意識のすれ違いによってパワハラが発生している場合が多いです。この場合、被害をうけるのはほとんどが立場の弱い部下なのです。
パワハラを受けたときの解決法 まとめ
パワハラを早期に解決するためにも、少しでもパワハラであると感じたら、相談機関(労働組合やユニオン、NPO団体など)に相談することや別の会社に転職、再就職することに躊躇(ちゅうちょ)してはいけません。
その他にも、パワハラには適切な対処法があります。それは信頼できる人に話を聴いてもらうことやスキルアップや趣味などの心の逃げ場を作る、心身をリフレッシュする、信頼できる上司に相談する、1人で反撃せずに周囲に味方をつくって集団で反撃する、力を持っている人物に働きかけてもらう。
パワハラを受けた時間や場所をメモする、ICレコーダー等にその様子を録音する、精神外傷で心療内科の診断を受けて診断書をもらう、怪我を負った場合は医師の診断書をもらい警察に被害届や告訴状を出す、会社に訴えるなどの行動をすることにより問題の解決を図ることができます。
このような行動をとらないと、自分自身に自信がなくなり不安が増大してしまいます。その結果、ミスがミスを呼ぶ悪循環となり加害者に付け入る隙を与えてしまいます。
とにかく誰かに相談するなどして心にゆとり、余裕を作ることが一番大切なのです!!
ブラック企業やパワハラ上司の悪行をそのまま放置しておくことは、百害あって一利なしです。
自分自身の権利の回復や職場の改善、人間関係の修復、自信の回復をするためにも勇気を持って行動を起こしていきましょう。
もし、パワハラを行っている会社やブラック上司とこれ以上関わりたくないという方は、転職・再就職をされるのであれば暇で楽な仕事をオススメします!
暇で楽な仕事であれば、人間関係も比較的良好な会社が多く、心にもゆとりができます。
暇で楽な仕事は、当サイトが厳選した転職サイト比較ランキングや転職エージェントから探すことができます。
パワハラを受けてしまったあなたは悪くありません。また、そのような行為(相談するなど)があたりまえだと思い自分自身を追い詰めることがないようにしてください!